うまい例え

ほほう! これはスゴイ!

 と思う例え話、言い換え、などを聞くと妙に納得したり、説得力を感じたりすることはありませんか? 説明したいことをそのままいうよりも、わかりやすく、かつ説得力のある形で言うことができれば、もっと世界が広がるような気がしませんか?

 こういったことは、お笑い芸人さんがうまかったりしますよね。

 言葉選びのセンス、話の持っていき方、オチのつけかたなど、なるほど! と思わされたのことが多いです。

 私が特に関心したのが、ある芸人さんが番組でコンビ間の力関係についてお話をしている時のことでした。

 話のテーマは「ネタを書いている方とネタを書いていない方」どちらがコンビの中で立場が強いのか? という力関係のお話です。

 ネタを書いている方が立場が強く、えばっているというのが一般的らしく、ネタを作らない方は肩身が狭く、相方のサポートに回っていることが多いのだそうです。

 力関係で言えば、ネタを書く方が7、書かない方が3、というような感じだというわけです。

 しかし、この芸人さんが、色々とコンビを見ていると、力関係が均等な方がコンビとしても面白く、関係も長く続いているというのです。それをこんな風に説明していました。

 力関係が、7:3だと21、6:4なら24、5:5なら25……つまり力関係に差がない方が一番数字が大きくなる。つまり、一番力が出せているんだ。

 というものでした。 

 これを聞いて、私はなるほどね! と感心しましたね!

わかりやすさ&使いやすさ

 これは対比した数字を掛け算しているわけですが、これなら小学生でもわかる理屈になっているし、かつ大人も納得のいくひと捻りある説明です。

 これは、うまい例えだな! と思いました。

 使っているものは、単純でわかりやすく、かつ組み合わせで「あっ!」と思わせることのできる「例え」そういうものができると素敵なわけです。

 それにこの説明、汎用性も高く他にも応用可能です。

 夫婦の力関係は……?

 夫の立場が5、妻の立場が5の方が、6:4よりも良い……とか。

 勉強と運動、どっちができる方が良い……?

 もちろん文武両道で勉強が5、運動が5の方が良い……とか。

 右脳と左脳、どっちが優位な方が良い? 右手と左手、どっちが得意な方が良い?

 良い例えならば、多くのパターンが作れ、それだけで色々なものを説明できる普遍的な部分を含んでいるはずです。こういう説明が作れるようになっていきたいものですね。

どうしたら作れるのか?

 わかりやすく、応用が効いて、ちょっとした気づきがある。

 これって、構造が単純であることは確かなのですが、わかりやすく気づきやすいためには、前提として誰もが知っている知識である必要があります。

 すでに知っていることを別の視点で見ていくことで気づきがあるし、すでに知っていることだからこそわかりやすさがあるわけです。

 この掛け算の例え話でもそうですが「小学校の知識レベル」で考えていくと、わかりやすく、応用が効いて、ちょっとした気づきを作れるかもしれません。

 えー、小学校? と思うかもしれませんが、中学、高校レベルになると、あやふやになっている人が結構多かったりします。もちろん、その層を狙うのなら構わないのですが、限定もされてしまいますよね。

 小学生レベルの知識の部分を洗いなおしてみてはどうでしょう?

 もしかしたら、あっ! と思うような例え話が生まれるかもしれませんよ!

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